五輪フィギュア 保育園児が鈴木応援 愛知・豊橋(毎日新聞)
バンクーバー冬季五輪フィギュアスケート女子のショートプログラム(SP)が23日(日本時間24日)行われ、鈴木明子選手(24)=邦和スポーツランド=が卒業した往完保育園(愛知県豊橋市往完町)では園児44人が金メダルなどを描いたペットボトルを手に声援を送った。
鈴木選手は、1991年3月に卒園。当時の鈴木選手を知る加藤ひとみ保育士は「両親に大切に育てられた、おしゃまな子でした。摂食障害を克服し、よく自分を取り戻し、ここまで来た」と感慨深げだった。鈴木選手は自己ベストの61.02点をマークした。
園児たちは1月、金メダルの絵や応援の寄せ書きをした手作りの横断幕を、鈴木選手に贈った。教室では「あきこおねえさん がんばってね」と書かれた横断幕をバックに「金メダル!」「がんばれ」などと、ペットボトルをたたいて声援を送った。【加藤新市】
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・ 月内に複数案、米と協議を=普天間移設で北沢防衛相(時事通信)
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<詐欺容疑>元専大付高校長を逮捕 警視庁(毎日新聞)
警視庁町田署は24日、学校法人の設立名目で知人男性から現金600万円をだましとったとして、元専修大学付属高校校長の黒羽八郎容疑者(70)=東京都国分寺市西町5=を詐欺容疑で逮捕したと発表した。
逮捕容疑は、05年1月ごろ、八王子市の男性会社員(38)に「埼玉県内の学校法人を買収して学校法人を設立する。準備金を出してくれれば役員として迎える」とうそをつき、現金を詐取したとしている。「現金を受け取ったことは間違いない」と供述しているという。
町田署によると、黒羽容疑者は当時、町田市内の専門学校で校長を務めており、男性は同校の教員だった。【川崎桂吾】
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<偽1万円札>タクシー料金支払いで使う…前橋、高崎で3件(毎日新聞)
群馬県の前橋、高崎両市内で13〜14日、タクシー料金を偽の1万円札で支払う事件が3件相次いでいたことがタクシー会社関係者の話で分かった。県警は通貨偽造・同行使容疑で捜査するとともに、タクシー会社などにビラを配布して注意を呼びかけている。
関係者によると、偽札を使った乗客は2件が男2人、1件が男1人で、料金を支払う際、偽札を折って運転手に手渡し、釣り銭を受け取っていた。偽札はいずれも透かしのないカラーコピーだったが、夜間だったため偽札と気付くのが遅れたという。【塩田彩】
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小沢幹事長 「青木氏は役割終えた」…対抗馬の擁立会見(毎日新聞)
民主党の小沢一郎幹事長は21日、松江市内で参院島根選挙区の自民党現職、青木幹雄前参院議員会長の対抗馬となる元民放アナウンサーの擁立会見を開いた。小沢氏は自民党時代に同じ旧竹下派に身を置き、「参院のドン」と言われた青木氏について「立派な方だが時代的役割は終えたと認識している」と述べ、仇敵(きゅうてき)との対決への決意を示した。
小沢氏は「青木氏は特に参院で大きな力を持ち、自民党体制、旧体制を代表する人」と断じたうえで、「民主党の新しい政治のため、最重点選挙区とする」と述べ、必勝を期す考えを強調した。
小沢氏は92年の旧竹下派分裂の際、青木氏の工作で参院側の参加者数を抑えられ、結果的に93年の自民党離党につながった因縁がある。政治改革を掲げた当時と重ね合わせ、青木氏を追いこみたいとの思いが出たようだ。
だが、鳩山由紀夫首相が最近、「民主党らしさ」を強調する一方で、小沢氏は自らの資金管理団体をめぐる事件で「政治とカネ」の古い体質を指摘されている。青木氏の古さを攻撃することで自らの新しさを強調したい思惑もある。【念佛明奈】
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山梨、茨城などで積雪=気象庁(時事通信)
気象庁は18日午前、関東甲信地方で17日夜から降雪が続き、茨城、山梨各県や関東地方南部の一部で雪が積もったと発表した。首都圏の交通機関や東海道新幹線の一部に影響が出ている。
降雪は関東の東に発生した低気圧によるもので、18日昼ごろまで続く見込み。同日正午までの降雪は、多い所で、山梨県で10センチ、茨城県や神奈川県西部から東京都多摩地方が5センチ、東京23区などの関東南部の平野部が1〜3センチ。
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<雑記帳>新作パズル テーマは萌えキャラ(毎日新聞)
京都大大学院でパズルを研究している東田大志さん(25)がメイドなど萌(も)えキャラをテーマにした「パズル公爵の挑戦状(ビラ)」(PHP研究所、1300円)を出版した。
東田さんは07年9月から、全国を行脚して自作パズルを路上で無料配布。中でも東京・秋葉原でメイド姿の女性に好評だったことから開眼し、「萌え問題」を作り始めた。
新著は公爵にふんした東田さんがパズルを解説し、萌えキャラたちがご主人様の見事な解答を待つ仕組み。だが、挑戦者が悩めば悩むほど喜ぶ「ドS」なキャラも登場する。【広瀬登】
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車内で男性死亡、拳銃自殺か=コインパーキングに2カ月−警視庁(時事通信)
16日午前1時25分ごろ、東京都足立区西新井のコインパーキング内で「車検切れの車が止まっている」と110番があった。警視庁西新井署員が駆け付けると、乗用車の後部座席で、50代とみられる男性が頭から血を流し死亡していた。男性のそばには拳銃が落ちており、同署は男性が自殺したとみて、身元確認を進めている。
同署によると、車は施錠された状態で、昨年12月からパーキング内に止まったままだった。男性はシャツにスラックス姿で、後部座席であおむけに倒れていた。駐車後に間もなく死亡したとみられる。
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亀井静香金融・郵政改革担当相は14日、広島県福山市内のホテルで開かれた郵便局長らの会合であいさつし、「今の時代、まだ元気な人間が早く隠居するような状況ではない。定年制についても変えていく」などと述べ、郵政事業の見直しに併せ、郵便局長らの60歳定年の延長を検討する考えを示した。
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実は私はあまり新聞やテレビを見ない。それで物書きができるかと言われるが、今やネット上でほとんど原典資料が読めるのであまり不自由しないと答えている。前回も、最近の政治資金収支報告書が総務省のホームページで見ることができることを紹介した。
今回は天下りの話だ。あまり知られていないが、一昨年2008年12月31日から、国家公務員は職員の再就職あっせんが禁止されている(国家公務員法第106条の2)。ちょっと読みにくいかもしれないが、これは安倍政権の時に行われた国家公務員法改正によって新しく追加された条文だ。その当時、この条文は発動されると、天下りはできなくなり、霞ヶ関が大混乱になるといわれ、各省から猛反対を食らったものだ。
■総務省があっせん「実態」調査
そこで、昨09年総務省があっせんの実態(09年5月14日時点)について調査をした。同年12月4日に公表された「各府省等からの再就職者が5代以上続いている独立行政法人・特殊法人等・公益法人の役職に関する府省庁によるあっせんの有無等の調査について」だ。表題にあるとおり、5代天下りが続いているところで、あっせんの有無を調査したのだ。
その結果によれば、全府省で5代連続天下りのポスト数は421。府省庁によるあっせんがあったものは125。ポスト数を5倍したものが再就職回数なので、そのうち125回あっせんがあったということは、あっせん率は5.9%となる(=125/2105)。これは、ちょっと驚くべき数字である。5.9%が役所のあっせんであるが、94.1%はあっせんがないというのだ。ただ、あっせん率の数字は府省によって大きなばらつきがある。最高は総務省の50.9%。ポスト1つの消費者庁、ポスト7つの法務省、ポスト6つの環境省はまったくなし。ポスト37の厚労省でわずか1.1%。
原口一博総務相もこの結果はさすがに不味いと思ったか、再調査を指示した。総務省が再調査したところ、すこしマシになり、12月25日に公表された。それでも、全府省のあっせん率は前回の5.9%から11.1%へとわずかの上昇だ。各府省のあっせん率もすべて少しだけ上昇した。とはいえ、法律上は、この11.1%しか禁止することができず、残りの88.9%はセーフということになるわけだ。(表参照)
ポスト数 12/4調査 12/25再調査
消費者庁 1 0.0 0.0
公取委 3 33.3 33.3
警察庁 8 10.0 15.0
総務省 11 50.9 58.2
法務省 7 0.0 0.0
外務省 13 4.6 10.8
財務省 4 40.0 40.0
文科省 3 20.0 20.0
厚労省 37 1.1 16.8
農水省 125 3.8 12.3
経産省 12 3.3 6.7
国交省 163 5.0 6.9
環境省 6 0.0 0.0
防衛省 28 3.6 3.6
計 421 5.9 11.1
(表)総務省「各府省等からの再就職者が5代以上続いている独立行政法人・特殊法人等・公益法人の役職に関する府省庁によるあっせんの有無等の調査について」より筆者作成
もっとも、私が公務員改革をやっていた2年前(08年)まで、各府省はあっせんは一切ないと公言していたのだから、少しはまともになったと考えるべきか。
国家公務員法は、「職員」があっせんすることを禁止している。この「職員」とは、一般職であって、大臣などの特別職公務員は除かれている。また、官僚OBも対象外だ。「9割セーフ」になっているということは、この9割は「職員」によるあっせんではない、といっていることになる。そうなると、昨09年の日本郵政の人事で亀井金融相が自分であっせんしたと公言しているケースと同じように、「大臣、副大臣、政務官」があっせんしたか、前任の「官僚OB」によるあっせんだったか、のどちらかになるが本当だろうか。調査対象時点を考えれば、新設後間もない官民人材交流センターは考慮に入れる必要はないだろうし、まったくのあっせん抜きの独力で、というのもここまでの規模で整然と行われていることを考えると絵空事だ。
■職員の関与抜きでは無理
さて、前者の「大臣など」によるあっせんについては、亀井ケースを除けばほとんど考えられない。在任期間が短い府省大臣がそんな多くの職員を知っているはずはないからだ。
では、「前任者の官僚OBによるあっせん」の方はどうだろうか。官僚には縦のつながりがあるので、自分の後任になる人をよく知っていることが多い。実際、役所の人事異動で具体的な氏名をあげて後任推薦を人事担当者に告げることもよくある。それでも、実際に後任推薦した人は他の部署からも欲しいと言われる人なので、その人がすんなり後任になることはあまりなく、人事担当が関与しないで人事を行うことは不可能だ。
前任者の官僚OBが後任者を探したとしても、その人がいつ退職するかも「職員」である人事担当者からの情報なしではわからない。つまり、人事担当者の協力または主導なくして、ある時期に退職した多くの人について、それぞれ前任者の官僚OBがうまくそれぞれの天下り先にはめ込める確率はほぼゼロである。
したがって、1割程度しか府省のあっせんがないという調査結果は、あたかも人事の一環のように天下りが整然と行われている事実から見れば、確率的にいうと限りなくウソに近い。「9割は府省のあっせんなし」などとても信じられない。上記表のように、府省によってあっせん率のばらつきが大きいことも、この調査の信憑性が疑われる。
9割あっせんなしと平然と言える理由は、あっせんの有無を監視する第三者機関がなかったからだ。実は、安倍政権の時の国家公務員法改正では、あっせんの禁止とともに、その監視委員会を設置することとなっていた。ところが、当時野党の民主党は国会同意人事を使って監視委員会の設置に反対し続けた。政権交代しても、監視委員会を設置しなかった。このため、昨年1年間、もしあっせんしたとしてもそれを監視する者がいなかったため、あっせんはなかったといえば誰も否定できないのだ。
■「1割」なくして根絶宣言?
さらに、「5代連続して天下り」の調査対象も怪しいものだ。昨09年11月6日付け山内康一議員(みんなの党)の「政府の『天下り』及び『わたり』の定義に関する質問主意書」に対して、11月17日付けで政府から答弁書が出されているが、それによれば、農林漁業金融公庫副総裁(8代、財務省)、簡易保険加入者協会理事長(7代、総務省)、日本損害保険協会副会長(5代、財務省)、NTTドコモ副社長(5代、総務省)と典型的な連続天下り先になっている。しかし、これらは、12月4日及び25日の総務省調査の対象になっていない。おそらく「5代以上続いている」という意味が、総務省調査と一般の感覚とで違うのかもしれない。
また、これらのあっせんの調査とは別に、総務省では面白い調査を出している。昨09年12月8日「独立行政法人における元国家公務員の嘱託職員ポストの調査」と25日「独立行政法人の非人件費ポストに就いている元国家公務員の状況の調査」である。いわゆる「隠れ天下り」といわれる正規の職員への天下りではなく、嘱託ポストへの天下りであるが、8日の調査は年収1000万円以上、25日の調査は年収600万円以上を調べている。
それなりに興味深い調査であるが、なぜ調査対象が独立行政法人だけなのだろうか。独立行政法人は98あるが、そのほかにまだ天下り先には特殊法人32、公益法人7000くらいがある。特殊法人などに、隠れ天下りはないのだろうか。
先1月29日、鳩山由紀夫首相は、施政方針演説で「税金の無駄遣いの最大の要因である天下りあっせんを根絶することはもちろん、「裏下り」と揶揄される事実上の天下りあっせん慣行にも監視の目を光らせて国民の疑念を解消します」といった。
はたして天下りあっせんを根絶できるだろうか。総務省調査では、5代連続天下りポストでも、その9割で「あっせんはない」のだから、根絶すべきものはたった1割しかないことになる。ひょっとしてこの1割をなくしただけで、堂々と天下りあっせんを根絶したというのだろうか。
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今回は天下りの話だ。あまり知られていないが、一昨年2008年12月31日から、国家公務員は職員の再就職あっせんが禁止されている(国家公務員法第106条の2)。ちょっと読みにくいかもしれないが、これは安倍政権の時に行われた国家公務員法改正によって新しく追加された条文だ。その当時、この条文は発動されると、天下りはできなくなり、霞ヶ関が大混乱になるといわれ、各省から猛反対を食らったものだ。
■総務省があっせん「実態」調査
そこで、昨09年総務省があっせんの実態(09年5月14日時点)について調査をした。同年12月4日に公表された「各府省等からの再就職者が5代以上続いている独立行政法人・特殊法人等・公益法人の役職に関する府省庁によるあっせんの有無等の調査について」だ。表題にあるとおり、5代天下りが続いているところで、あっせんの有無を調査したのだ。
その結果によれば、全府省で5代連続天下りのポスト数は421。府省庁によるあっせんがあったものは125。ポスト数を5倍したものが再就職回数なので、そのうち125回あっせんがあったということは、あっせん率は5.9%となる(=125/2105)。これは、ちょっと驚くべき数字である。5.9%が役所のあっせんであるが、94.1%はあっせんがないというのだ。ただ、あっせん率の数字は府省によって大きなばらつきがある。最高は総務省の50.9%。ポスト1つの消費者庁、ポスト7つの法務省、ポスト6つの環境省はまったくなし。ポスト37の厚労省でわずか1.1%。
原口一博総務相もこの結果はさすがに不味いと思ったか、再調査を指示した。総務省が再調査したところ、すこしマシになり、12月25日に公表された。それでも、全府省のあっせん率は前回の5.9%から11.1%へとわずかの上昇だ。各府省のあっせん率もすべて少しだけ上昇した。とはいえ、法律上は、この11.1%しか禁止することができず、残りの88.9%はセーフということになるわけだ。(表参照)
ポスト数 12/4調査 12/25再調査
消費者庁 1 0.0 0.0
公取委 3 33.3 33.3
警察庁 8 10.0 15.0
総務省 11 50.9 58.2
法務省 7 0.0 0.0
外務省 13 4.6 10.8
財務省 4 40.0 40.0
文科省 3 20.0 20.0
厚労省 37 1.1 16.8
農水省 125 3.8 12.3
経産省 12 3.3 6.7
国交省 163 5.0 6.9
環境省 6 0.0 0.0
防衛省 28 3.6 3.6
計 421 5.9 11.1
(表)総務省「各府省等からの再就職者が5代以上続いている独立行政法人・特殊法人等・公益法人の役職に関する府省庁によるあっせんの有無等の調査について」より筆者作成
もっとも、私が公務員改革をやっていた2年前(08年)まで、各府省はあっせんは一切ないと公言していたのだから、少しはまともになったと考えるべきか。
国家公務員法は、「職員」があっせんすることを禁止している。この「職員」とは、一般職であって、大臣などの特別職公務員は除かれている。また、官僚OBも対象外だ。「9割セーフ」になっているということは、この9割は「職員」によるあっせんではない、といっていることになる。そうなると、昨09年の日本郵政の人事で亀井金融相が自分であっせんしたと公言しているケースと同じように、「大臣、副大臣、政務官」があっせんしたか、前任の「官僚OB」によるあっせんだったか、のどちらかになるが本当だろうか。調査対象時点を考えれば、新設後間もない官民人材交流センターは考慮に入れる必要はないだろうし、まったくのあっせん抜きの独力で、というのもここまでの規模で整然と行われていることを考えると絵空事だ。
■職員の関与抜きでは無理
さて、前者の「大臣など」によるあっせんについては、亀井ケースを除けばほとんど考えられない。在任期間が短い府省大臣がそんな多くの職員を知っているはずはないからだ。
では、「前任者の官僚OBによるあっせん」の方はどうだろうか。官僚には縦のつながりがあるので、自分の後任になる人をよく知っていることが多い。実際、役所の人事異動で具体的な氏名をあげて後任推薦を人事担当者に告げることもよくある。それでも、実際に後任推薦した人は他の部署からも欲しいと言われる人なので、その人がすんなり後任になることはあまりなく、人事担当が関与しないで人事を行うことは不可能だ。
前任者の官僚OBが後任者を探したとしても、その人がいつ退職するかも「職員」である人事担当者からの情報なしではわからない。つまり、人事担当者の協力または主導なくして、ある時期に退職した多くの人について、それぞれ前任者の官僚OBがうまくそれぞれの天下り先にはめ込める確率はほぼゼロである。
したがって、1割程度しか府省のあっせんがないという調査結果は、あたかも人事の一環のように天下りが整然と行われている事実から見れば、確率的にいうと限りなくウソに近い。「9割は府省のあっせんなし」などとても信じられない。上記表のように、府省によってあっせん率のばらつきが大きいことも、この調査の信憑性が疑われる。
9割あっせんなしと平然と言える理由は、あっせんの有無を監視する第三者機関がなかったからだ。実は、安倍政権の時の国家公務員法改正では、あっせんの禁止とともに、その監視委員会を設置することとなっていた。ところが、当時野党の民主党は国会同意人事を使って監視委員会の設置に反対し続けた。政権交代しても、監視委員会を設置しなかった。このため、昨年1年間、もしあっせんしたとしてもそれを監視する者がいなかったため、あっせんはなかったといえば誰も否定できないのだ。
■「1割」なくして根絶宣言?
さらに、「5代連続して天下り」の調査対象も怪しいものだ。昨09年11月6日付け山内康一議員(みんなの党)の「政府の『天下り』及び『わたり』の定義に関する質問主意書」に対して、11月17日付けで政府から答弁書が出されているが、それによれば、農林漁業金融公庫副総裁(8代、財務省)、簡易保険加入者協会理事長(7代、総務省)、日本損害保険協会副会長(5代、財務省)、NTTドコモ副社長(5代、総務省)と典型的な連続天下り先になっている。しかし、これらは、12月4日及び25日の総務省調査の対象になっていない。おそらく「5代以上続いている」という意味が、総務省調査と一般の感覚とで違うのかもしれない。
また、これらのあっせんの調査とは別に、総務省では面白い調査を出している。昨09年12月8日「独立行政法人における元国家公務員の嘱託職員ポストの調査」と25日「独立行政法人の非人件費ポストに就いている元国家公務員の状況の調査」である。いわゆる「隠れ天下り」といわれる正規の職員への天下りではなく、嘱託ポストへの天下りであるが、8日の調査は年収1000万円以上、25日の調査は年収600万円以上を調べている。
それなりに興味深い調査であるが、なぜ調査対象が独立行政法人だけなのだろうか。独立行政法人は98あるが、そのほかにまだ天下り先には特殊法人32、公益法人7000くらいがある。特殊法人などに、隠れ天下りはないのだろうか。
先1月29日、鳩山由紀夫首相は、施政方針演説で「税金の無駄遣いの最大の要因である天下りあっせんを根絶することはもちろん、「裏下り」と揶揄される事実上の天下りあっせん慣行にも監視の目を光らせて国民の疑念を解消します」といった。
はたして天下りあっせんを根絶できるだろうか。総務省調査では、5代連続天下りポストでも、その9割で「あっせんはない」のだから、根絶すべきものはたった1割しかないことになる。ひょっとしてこの1割をなくしただけで、堂々と天下りあっせんを根絶したというのだろうか。
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防衛大綱の有識者懇、座長に京阪電鉄・佐藤氏(読売新聞)
政府は13日、日本の防衛力整備の指針となる「防衛計画の大綱」(防衛大綱)の改定に向けて首相官邸に設置する有識者懇談会の座長に、京阪電気鉄道最高経営責任者(CEO)の佐藤茂雄(しげたか)氏(68)を起用する方針を固めた。
有識者懇はほかに中西寛・京大大学院教授や伊藤康成・元防衛事務次官、斎藤隆・元統合幕僚長ら約10人で構成する見込みで、18日に初会合を開く。
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